プロレスラー冨宅飛駆選手インタビュー

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リングに上がり戦い続ける男、冨宅飛駆

UWFの門を叩いて30年。総合格闘技団体パンクラスの旗揚げに参加し、現在は大阪を拠点に、数多くのプロレス団体のリングに上がり続けている、プロレスラー冨宅選手にインタビューをした。

 

冨宅飛駆(ふけ たかく)プロフィール

1969(昭和44)年1月30日生
大阪府堺市出身
平成元年UWF入門
平成2年8月13日UWF横浜アリーナ大会vs垣原賢人戦デビュー
翌年UWF解散、藤原組へ
藤原組解散後、平成5年パンクラス旗揚げに参加

パンクラス大阪道場「ピーズラボ大阪」所属に
パンクラスプロレス部門「パンクラスミッション」に移籍

大阪プロレスにレギュラー参戦
その後、所属フリーとして大阪の各プロレス団体に参戦中
現在は、毎週各プロレス団体に参戦、格闘技のワードック、ACFの興行でジャッジ、ゴールドジム栗東滋賀や大阪のプラマーズデン、道頓堀プロレス道場、格闘技ジムUBFの各ジムで格闘技クラスを担当

 

現在の活動

「現在は所属フリーとして活動しており、いろいろなプロレス団体に上がらせて頂いています。また大阪近郊のジムで、格闘技クラスを担当し指導もしています。

自身のトレーニングとして、ウエイトトレーニングは続けていますが、無茶苦茶ハードな練習はしていません。スパーリングも週1回ぐらいですかね。格闘技クラスのジムの生徒ともスパーリングはやりますよ。程よく身体に良い運動をしています(笑)。怪我をしないよう、なんとかやらせてもらっている状況です(笑)。

コロナ禍の影響で、半分ほどジムの営業出来ない状況です(5/21現在)。プロレスの興行も、全て中止となっています。久しぶりに、時間を持て余しています(笑)。」

プロレスラーとして

「中学の時にプロレスラーに憧れ、将来はプロレスラーになりたいなと思い、筋トレを毎日一生懸命行なっていました。レスラーになるために、何かしっかりとした格闘技を経験した方が良いと思い、高校の時に柔道を始めたのですが、柔道はそれほど夢中になれず、プロレスや旧UWF(注1)スタイルの真似をしてトレーニングを続けていました。その後、何の実績もなくUWFの試験を受け、合格してしまいました(笑)。

UWF崩壊後、藤原組からパンクラス(注2)旗揚げし、プロレスからより格闘技色が強い路線にシフトチェンジしていきました。僕自身はあまり意識していなかったのですが、ファンには、いきなり格闘技の方に行ってしまった、とのイメージがあったようですね。今は総合格闘技もしっかりとしたルールが統一されていますが、当時は団体もいろいろあり、ルールも各団体で違いました。パンクラスの在籍時は、体重別階級制もなく試合していましたから(笑)。今考えると危ないルールですよね。

関西のプロレス団体の興行のリングには、殆ど上がっています。多分、関西のプロレス団体全部に上がった選手は誰もいないと思うので、関西全興行を制覇したいと思っています(笑)。

僕も年齢が高くなって来ていますが、昔からプロレスを観に来て応援してくれるファンの方々もいますので、頑張ってリングに上がりたいですね。」

注1
(UWF正式名称はユニバーサル・レスリング・フェデレーション、ユニバーサル・レスリング連盟1985年9月に活動休止した第1次と、1988年4月に旗揚げし1991年1月に解散した第2次の2期に分かれる。プロレス界に一大ムーブメントを起こし、若いファンから支持される。)
注2
(ハイブリッドレスリングを掲げた、日本の総合格闘技団体。1993年設立。)

 

マスクマン

「自分のスタイルは、UWF系で格闘技色が強いと思われがちですが、大阪プロレス時代に何回かマスクを被って試合をしています(笑)。大阪には海鮮プロレスというのがありまして、選手が覆面を被るのですが、その覆面がいろいろな魚の形になっています。僕も魚のキャラクターのマスクを被って試合しましたよ(笑)。

マスク被ることに抵抗はないですよ(笑)。ただ被り慣れていないので、周りも見辛く試合中に方向感覚がまるで無くなります。いつも被って試合している人は、慣れているので飛んだり跳ねたり出来ますが、たまに被るとリング内で自分のコーナーも分からなくなるくらい方向感覚なくなります(笑)。こんな見えない状況で試合出来る覆面レスラーは凄いですよ!リングから落ちたりして、怪我しそうで怖いです(笑)。年齢的に、大きな怪我をしたらなかなか治らないですよね(笑)。試合を休むような大きな怪我をしないように、普段の試合でも気を付けていますよ。」

興行

「10年ぐらい前の、大阪でのパンクラスの興行を見に行ったのですが、関係者通路から入ろうと思ったら、止められました(笑)。『チケット見せてください。』と言われました。たまたま近くに、知り合いのパンクラス関係者がいたので、『入れてください!』と頼んで入れました(笑)。それ以来、パンクラスの興行には顔を出していません(笑)。時代が変わったので、選手も知らない人ばかりになりました。昔のパンクラスの仲間達には、なかなか会う機会がありませんね。たまたま興行でタイミングよく偶然会う機会がありあますが、連絡取り合うこともなくなりました。みんなそれぞれ生活もありますし、次のステップで頑張っていると思います。

プロレスは半分固定客になっていますし、観客の動員も少なくなってきています。興行名が違うだけで、出ている選手はほぼ一緒の状況の時もあります。小さな会場での興行が多いので、厳しい状態だと思います。

格闘技の興行では、試合のジャッジをやらせて頂いたりしていて、興行に関わったりしています。格闘技の試合の方が、選手のジムの知り合いや友人が観に来るので、お客さんの動員は良いですよね。でも関西なのでガラの悪い人が多いですよ(笑)。」

 

生涯のライバルは

「生涯のライバルは垣原賢人(かきはら まさひと)です。UWFに同期で入っていますし、苦しい練習も一緒にこなして苦楽を共にしました。多感な時期にいろいろ話もしましたし、UFWの解散やいろいろな事がありましたから(笑)。

デビュー戦も垣原選手が相手でした。今は東京と大阪で離れていて、しょっちゅう連絡取ったり、会ったりするわけではないのですが、非常に気になる存在です。彼はよく喋るし、いつもハイテンションですし(笑)。周りから好かれる人です。」

 

今後は

「年齢も高くなってきているので、無事に怪我なく続けていければと思っています。本音ですが、プロレスに関してはもう辞めたいですね(笑)。自分ではリング上で動けていると思っていても、他の選手やファンから見ると、昔のように動けていないと思うのですよ。昔有名だったから、リングに上がっている、というのも嫌なので、動けている間に、スパッとプロレスを辞めたいのが正直なところです。でもプロレス辞めると仕事が無くなりますので(笑)。今の所は頑張るしかありません(笑)。頑張ってリングに上がります。」

 

Mr.Kosei

スポーツをこよなく愛す、謎の格闘家。歌って喋れて戦える、をモットーに日々精進して生活しています。

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